骨おりダンスっ_vol01.pdf
このページを見てくださっているあなたは、詩人でしょうか?
明確に「私は詩人だ」という人は少ないのではないかと思います。
佐藤雄一は、「あなたが詩人になる言葉だけが詩」だと言います。
あなたが「骨おりダンスっ」を読んで、何かを作ろうと思い立ったなら。
それだけで僕らは満足あり、それだけが僕らの目標です。
もしもあなたに届いたならば、あなたの詩もまた別の「あなた」に届くでしょう。
ソヴィエト・ロシアの詩人、ウラジーミル・マヤコフスキーの遺稿を引きましょう。
ぼくは知ってる、ことばの力を、ぼくは知ってる、ことばの早鐘を。
それらのことばは、棧敷が拍手喝采するあの音ではない。
それらのことばに、棺桶はむっくり起きあがり、
樫づくりの四つ足で堂々と歩き出すのだ。
活字にも本にもならずに、ことばが棄てられる――それは毎度のこと。
だがことばは走る、腹帯をひきしめ、何世紀も鳴りつづける、そして列車は這い寄ってくる、
ポエジイのまめだらけの手を舐めに。
ぼくは知ってる、ことばの力を。それはくだらぬことにも見えよう。
ダンスの踵に踏みつけられた花びらの一片にも。
だが人間は精神、くちびる、骨によって……
骨「おり」とは、骨を折ると同時に、織るのです。
プラトンのテクネーのように、輪舞を行いつつ、結合と分離を繰り返す。
もしかしたら、あなたはもうこの運動に組み込まれているのかもしれない。
あなたもダンスに加わってください。
※引用は『マヤコフスキー選集V』(訳:小笠原豊樹・関根弘/飯塚書店/1958年)p.138より
[追記/告知]
「骨おりダンスっ」では二号の原稿を公募しています。ただし査読があります。原則的に、原稿はA4横長サイズで、分量は20枚程度までです。とはいえフォーマットも分量も応相談。音声・映像なども受け付けます。締切は3月5日23時59分までです。ご応募はikumagenichi(at-markに変えてください)gmail.comまで名前を記載の上ファイルを添付してお送りください。ご応募お待ちしております。